安全や公共性を脅かす
航空法改定が国会に


路線の参入・撤退は自由

自由化で加速する不探算路線の廃止

規制緩和が進む中で、各社は高収益路線を拡大する一方で、不採算路線からは次々と撤退しています。関西一五島福岡、福江一壱岐線など、離島の地元では大きな問題になっていましたが撤退されてしまいました。現在、国会に提出されている航空法改定案が通ると、路線の参入・撤退が自由(羽田などを除く)になります。そうなれば、航空会社はますます不採算路線からは撤退し、高収益路線に便を集中させることになります。これでは、日本の空をネットワークしている航空の“公共性”は破壊されかねません。これでいいのでしょうか。

国内航空会社が98年4月以降に運休した主な路線

JAS

関西空港-花巻、松本、奄美大島、高知 伊丹-出雲、徳島 福岡-山形 広島-松本

JAL

関西空港-鹿児島 名古屋-宮崎 仙台-帯広

ANA

伊丹-函館 関西空港-新潟 山口宇部-沖縄

ANK

仙台-旭川、鹿児島 福岡-壱岐、宮古 関西空港-対馬、福江 高知-宮崎 伊丹-高松 宮古-石垣 奄美大島-沖縄 


運賃も自由
幹線では値引き競争となる1方で、離島・ローカル線は高止まり

航空労組運絡会旅客アンケートより(98年9月)

*アンケートでの旅客の声(抜粋)「運賃は安くなったか」への回答

○航空会社のパック旅行は易くなったと思う。
○金券ショップで買っているので、まあ安いかな。
○回数券を利用しているので。(安いと感じている)
○高いと感じる。(大島、三宅島など離島空港で多数)○ツアーでないと高い。
○早割だと安いが、そうでないと高い。
○以前の方が安かった。(往復割引があったので)

 幅運賃導入以降、早割や特売りが宣伝され、運賃が安くなったように感じられますが、実は普通運賃は値上がりしています。また、需要の多い路線では、値引き競争で安くなったとしても、その他の路線では高い運賃がそのまま適用されています。昨年、私たちが空港で実施した旅客アンケートにも、そうした間題点がきちんと示されました。航空法の改定で運賃が自由化されたら、こうした傾向はもっと激しいものになってしまいます。公益料金としての航空運賃はこれでいいのでしょうか。

 


歯止めなき自由化

経済規制に加えて安全規制も緩和

 規制緩和により競争が激しくなれば、安全の低下や不採算路線切り捨てが避けられないことから、規制緩和推進側は「安全規制は緩和せず、離島路線維持策も検討する」としてきましたが、今回の法改定では整備士資格制度の再編・新設で安全規制も緩和し、路線維持策も法制化されませんでした。これまでも、飛行間点検をする整備±が2名から1名にされたり、重整備を海外に委託したり、世界でも例のない乗員の12日時間乗務など不安全要素が拡大しています。さらに、機材故障も増えている中で、安全確保のための自社運航・自社整備の原則に反する整備や運行業務の委託について、その管理まで含めて認めようとしています。日本の空はこれでいいのでしょうか。


航空法の改定案が2月19日閣議決定され、今国会にかけられました。自由化に大きく踏み出し、第1条の法の目的まで変える内容となっており、国会での徹底した審議が必要です。
私たちは、安全と公共性を脅かす法改定を許さないため、街頭での、ビラまき、マスコミヘのアピール、政党への要請とあらゆる取り組みを行っています。

●私たち航空労組連絡会は民間航空で働くパイロット、スチュワーデス、地上職など57組合1万6千名で構成する団体です。

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